沢井箏曲院のご紹介

「現代に生きる箏」を求めて
沢井箏曲院は、生田流の箏の流派です。 箏演奏家・作曲家の沢井忠夫が1979年(昭和54年)に創設しました。 現在は国内9支部、海外2支部の会員がおり、各地で積極的に活動を展開しています。
沢井忠夫は幼少の頃から音色に魅かれて箏を弾き始め、高校時代には作曲を始めました。東京芸術大学在学中から邦楽ジャンルにとらわれない様々な音楽活動を行い、次第に「箏曲を習いたい」という希望者が各地から集ったことで、「沢井箏曲院」が誕生しました。
昭和40年代以降、日本の邦楽界には「現代邦楽」の波が吹き込み、多くの邦楽演奏者が「現代的な響き」を表現しようと演奏し、曲を作りました。中でも沢井忠夫が作曲した曲は、日本的な響きを持ちつつ、新たな楽想、深い音楽表現を追求したものとして、「時代に合った音楽」を求めていた演奏者、聴衆に幅広く支持され、長く愛されています。
1997年に沢井忠夫が59歳で他界した後は、その音楽的精神を引き継ぐ長男・沢井比河流が沢井箏曲院の会長に就き、その表現の幅と、人の輪を広げています。邦楽がますます広く愛され、親しむ人が増えるまれるよう、箏の音を大切に紡ぎ、次代へと引き継いでいきます。